新型コロナウイルス感染症
2019年より世界的に流行している新型コロナウイルス感染症は、症状が風邪と非常に似ている一方で、感染力が非常に高く、注意が必要です。
クリニックプラスでは、新型コロナウイルス感染症の抗原検査(定量抗原検査・定性抗原検査)・抗体検査を行っておりますので、風邪症状のある方や新型コロナウイルスの感染が心配な方は、いつでも検査・診察を受けることができます。
新型コロナウイルス感染症の症状は?
新型コロナウイルス感染症の症状は、風邪症状と類似しており、症状だけでは風邪と見極めるのは非常に困難です。
また、消化器症状や循環器症状・感覚障害・皮膚症状など多彩な症状を認める場合があることも知られていますが、まだわかっていない部分が多いというのが現状であり、慎重に対応していく必要があります。
確認できている症状としては、以下のような症状があります。
<よくある症状>
- 発熱・悪寒
- 咳
- 喉の痛み
- 倦怠感
- 関節痛・筋肉痛
<時折みられる症状>
- 頭痛
- 下痢
- 皮膚の発疹・手足の指の変色
- 眼の充血・炎症
- 味覚・嗅覚障害
<頻度は多くないが、重篤な症状>
- 呼吸苦・息切れ
- 胸痛
- 意識障害
新型コロナウイルスの検査とは?
当院では、新型コロナウイルスの検査として、①抗原検査 ②抗体検査 の2つの検査を行っています。
①抗原検査
コロナウイルスの構成成分であるタンパク質を、ウイルスに特異的な抗体を用いて検出する検査です。
インフルエンザの診断でもよく使用される抗原検査キットですが、その感度・特異度から臨床現場での使用を問題視する意見もありました。
しかし、多くの研究より得られた知見から、抗原検査の感度を十分理解した上で、医師の必要性に基づき使用することが可能とされています。
<クリニックプラスの抗原検査>
抗原検査には「抗原定性検査」と「抗原定量検査」があります。
・抗原定性検査
簡易検査キットを用いた検査になります。
インフルエンザの検査のように、鼻の奧を綿棒で拭って検体を採取します。検査の結果は「陽性」か「陰性」でお伝えします。
検査にかかる時間も10-20分と非常に短く、その場で検査結果をお伝えすることが可能です。
抗原検査と呼ぶときは、「抗原定性検査」を基本的には指します。
※当院で使用している抗原検査キットは、すべて厚生労働省の薬事承認を受けているものになります。
・抗原定量検査
採取した検体(唾液)にどれくらいの抗原が含まれるかを数値で表します。
判断する基準値があり、その基準値を上回っているかそうでないかで、「陽性」か「陰性」を判断します。
抗原定量検査は、PCR検査と同等の正確性があると報告されていますが、結果の報告までに4~5日と時間を要するため、あまりおすすめはしておりません。
※抗原定量検査をご希望される方は、準備に時間を要しますので、あらかじめでお電話で各院へお問い合わせください。
<抗原検査の対象者>
診察時、医師に新型コロナウイルスの感染を疑うと判断された方全員が対象になります。
<抗原検査の結果>
抗原検査の結果は約10分で出ます。
結果が出るまで、感染疑い患者さん用の待合室で待機をお願いします。
検査の結果が出ましたら、再度診察室で医師から結果とその後の対応について説明があります。
②抗体検査
抗体検査には、「過去」にウイルスに感染したことがあるかを調べるための抗体検査と、新型コロナウイルス感染症に対する免疫を調べるための中和抗体検査があります。
抗体とは、体内にウイルスが侵入してきたときに、ウイルスを除去しようとするために体内で生成される免疫グロブリンというタンパク質です。
抗体は、感染が起こってからすぐに体内で作られるわけではなく、数日~数週間かかります。
新型コロナウイルスの場合、発症から2週間程度で8割の方に、3週間程度ですべての方に、抗体検査の陽性反応が出ると言われています。
また、体内で生成される抗体の中でも、ウイルスの感染や活性を中和できる抗体を中和抗体といいます。
→中和抗体検査の詳細については、こちらをご参照ください。
<クリニックプラスの抗体検査>
検査は血液を採取して行います。
<抗体検査の対象者>
抗体検査は下記のような方々が対象になります。
- 過去にコロナウイルスにかかったことがあるか知りたい方
- コロナワクチン接種後、中和抗体がどれだけあるか知りたい方
<抗体検査の結果>
検査結果が出るまでには3〜4日かかります。
結果が出た頃に再度当院を受診し、医師から結果の説明を受けてください。
検査費用について
2023年5月8日より、新型コロナウイルスが2類感染症から5類感染症へと移行になり、それに伴い各種検査料の公費負担が終了となりました。
新型コロナウイルス感染症の診断のために実施した検査は、医療保険適用の上、患者さんの自己負担となりますのでご注意ください。
また、症状がない方などの一部の方は医療保険の適用にならず、自費でのご案内になります。
- 保険診療で抗原検査を受けられる方
- 新型コロナウィルスを疑う症状(発熱・咳・息切れなど)が出てから7日以内と医師に判断された方
→新型コロナウイルスの症状は多岐にわたるので、まずは医師にご相談ください
- ご自宅での抗原検査キットで既に「陽性」が疑われている方
※保険診療で検査を受けた方は、コロナウイルスに感染している可能性があるため、検査後は速やかにご自宅へお帰りいただき、結果がわかるまでは自宅待機でお願いします。
※濃厚接触者の方でも症状のない方には、保険診療での検査は行っておりません。
- 自費で抗原検査を受けられる方
- 新型コロナウィルスを疑う症状(発熱・咳・息切れなど)が出てから7日以上経過していると医師に判断された方
- 新型コロナウイルス感染者と濃厚接触したが、症状がない方
- 新型コロナウイルスを疑う症状が何もなく、かつ濃厚接触もされていない方
- 企業で「陰性証明書」をご希望の方
自費抗原検査(定性) | 5,500円(税込) |
自費抗原検査(定量) | 12,000円(税込) |
診断書/陰性証明書 | 日本語 : 3,300円(税込) |
※診断書を記載するにあたり、診察が必要な場合は別途診察料を頂戴しています |
陰性証明書・診断書・検査会社の結果用紙のお渡しについて
「陰性証明書」及び「日本語診断書」は、検査の結果が分かり次第、当院の診療時間内にお渡しが可能です。
あらかじめご予約いただくと、待ち時間少なくスムーズにお渡しができます。
※傷病手当金申請書や保険会社の求める書類、英語の診断書などについては、お時間を要する場合がございます。
あらかじめご了承下さい。
抗原検査の結果が陽性の場合
新型コロナウイルスの5類感染症への移行に伴い、感染症法に基づく行動制限や外出自粛が不要となりました。
下記のような対応を各自が取るようにお願いします。
・発症後5日間が経過し、かつ解熱及び症状軽快から24時間経過するまでは外出を控える。
・発症後10日間が経過するまでは、マスクの着用など、周りの方へうつさないよう配慮をする。
濃厚接触者に関しても、法律に基づく外出自粛は求められなくなりました。
・同居中の方とは、部屋を分け、世話をする人を限定する。
・その上で、患者発症日を0日とし、5日目までは自身で体調の変化に注意する。
・7日目までは発症の可能性があるため、期間中は手指衛生、換気等の基本的な感染対策、マスク着用や高齢者等のハイリスク者との接触を控える等の配慮を行う。
コロナウイルス経口治療薬「ラゲブリオ®」「パキロビッド®」「ゾコーバ®」は処方できますか?
当院では、「ラゲブリオ®」「パキロビッド®」「ゾコーバ®」すべての新型コロナウイルス経口治療薬の処方箋を発行することが可能です。
2024年4月1日以降、公費支援の対象ではなくなりましたので、医療保険証をお持ちの方は、他のお薬と同様に1~3割負担の費用となります。
それぞれの薬の特徴については、下記をご参照ください。
パキロビッドによるコロナ治療とは?効果や副作用についても解説
来院に際しての注意事項
当院では、新型コロナウイルス検査を随時行っております。
クリニックが入居する建物や周辺施設には、コロナウイルス非感染者の方も多く出入りしております。
特に症状のある方や濃厚接触者の方は、他の方々に感染を広げないよう、以下の点にご注意くださいますようご協力をお願いします。
◆ コロナウイルスの感染が疑われる方は、可能な限りビルのエレベーターの使用はご遠慮いただき、階段を使用するようご協力お願いします。
◆ マスクの着用及び手指消毒を徹底の上、来院くださるようご協力をお願いします。
◆ 当院では酸素投与などの治療が行えませんので、強い息切れの症状がある方は、早めに総合病院の受診や救急車の要請などをご検討ください。