副鼻腔炎
- 内科(一般/非感染症外来)
- 呼吸器内科
診療内容 呼吸器内科
咳が止まらない、痰が絡む―こうした症状が何日も続いているとき、気管支炎の可能性があります。気管支炎は、のどから肺へ空気を届ける「気管支」に炎症が起こる病気です。風邪をきっかけに発症するケースが多い一方、気管支拡張症、喫煙や大気汚染などの影響で慢性化することもあります。放置すると日常生活に支障をきたすだけでなく、肺炎などの合併症を引き起こすこともあるため、早めの受診と正しい対処が重要です。この記事では、気管支炎の種類・原因・症状・検査と診断・治療法・予防策まで、呼吸器内科の視点から分かりやすく解説します。
気管支炎とは、気管が左右に枝分かれした先にある「気管支」に炎症が起きている状態を指します。私たちが吸い込んだ空気は、のどから気管を通り、左右の気管支を経て肺に届けられます。この気管支の粘膜がウイルスや細菌などの感染、あるいは有害物質の吸入といった刺激を受けると、粘膜が腫れて分泌物(痰)が増加し、咳や痰などの不快な症状が現れるようになります。気管支炎は「急性気管支炎」と「慢性気管支炎」の2つに大別され、原因や経過が大きく異なるため、それぞれ適切な対応が求められます。
急性気管支炎のほとんどは、ウイルス感染が引き金になります。風邪を引いた後、3〜5日ほどでウイルスが上気道から気管支にまで広がり、咳や痰の症状が目立つようになるのが典型的な経過です。冬場に流行しやすく、原因となるウイルスにはインフルエンザウイルス、RSウイルス、アデノウイルス、コロナウイルスなどが挙げられます。まれにウイルス感染に引き続いて細菌が二次感染を起こすこともあり、この場合はいったん解熱した後に再び発熱する、全身の倦怠感が強まる、痰の量の増加や膿状になるといった症状がみられます。
慢性気管支炎は、長期間にわたる喫煙や受動喫煙が最も大きなリスク因子とされています。そのほか、非結核性抗酸菌症や肺結核及びその後遺症による気管支拡張症、大気汚染や職場で吸い込む粉じん・化学物質なども原因となり得ます。原因不明の咳と痰が1年のうち3か月以上にわたり続き、かつそれが2年以上連続する場合に慢性気管支炎と診断されます。慢性閉塞性肺疾患(COPD)の一部として位置づけられることも多く、進行すると肺機能が低下して日常動作でも息切れを感じるようになります。
気管支炎のおもな症状は咳と痰です。急性と慢性では経過や特徴に違いがあるため、以下の表で比較します。
| 急性気管支炎 | 慢性気管支炎 | |
| 経過 | 数日〜数週間で治まる | 年単位で症状が続く |
| おもな症状 | 咳・痰・発熱・のどの痛み | 慢性的な咳と痰、息切れ |
| 発熱 | 伴うことがある | 通常は伴わない |
| 注意すべき合併症 | 肺炎への進展 | 肺気腫・COPDとの合併 |
急性気管支炎で発熱が続く場合は、炎症が肺にまで及んで肺炎を合併している可能性があります。小さなお子さまでは気管支が狭くなり「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という喘鳴が聴こえることもあるため、早めの受診をおすすめします。慢性気管支炎では、肺気腫を合併すると体重減少や呼吸困難が目立つようになり、酸素療法などの専門的な治療が必要になることもあります。
気管支炎の診断は、おもに問診と聴診をもとに行います。風邪症状に続いて咳や痰が強くなっている場合は、急性気管支炎が疑われます。発熱が続く場合や聴診で異常な呼吸音が聴こえるときは、肺炎を除外するために胸部レントゲンやCTなどの画像検査、採血検査を追加することがあります。
慢性気管支炎が疑われるケースでは、血液検査、細菌検査、CTを含めた胸部画像検査に加えて呼吸機能検査(スパイロメトリー)を実施します。感染症精査の為の気管支鏡検査なども検討されます。これにより気管支の狭窄の程度やCOPDの合併を評価でき、他の呼吸器疾患が隠れていないかを総合的に検討したうえで最終診断を行います。
急性気管支炎は原因の多くがウイルスであるため、基本は対症療法です。咳には鎮咳薬や気管支拡張剤、痰には去痰剤を用います。インフルエンザやコロナウイルスなど、有効な抗ウイルス薬がある病原体が原因の場合には、それらを投与することもあります。細菌の二次感染が合併していると判断された場合は抗菌薬(抗生剤)を処方します。十分な水分補給と安静が、早期回復の基本です。
慢性気管支炎でも鎮咳薬・去痰剤・気管支拡張剤を用いた対症療法が基本です。しかし炎症が長期間続くと肺の構造が変化して呼吸機能が低下するおそれがあるため、呼吸器専門医の診察を早めに受けることが重要です。禁煙は治療の大前提であり、喫煙を続ける限り改善は難しいとされています。呼吸リハビリテーションを併用することで、息切れの軽減や生活の質の向上が期待できます。気管支拡張症の合併がある場合には抗菌薬(抗生剤)の長期内服が必要になることもあり、専門的な加療と定期的な診察が必要となります。
急性気管支炎は風邪がきっかけで発症することが多いため、手洗い・うがいといった基本的な感染対策が予防の第一歩です。規則正しい生活や十分な睡眠で免疫力を保ち、室内の湿度を適度に維持することも効果的です。痰が出にくいときは水分を十分に摂ることで排出を助けられます。
喫煙は急性・慢性を問わず気管支の炎症を悪化させる最大の要因です。禁煙は最も効果的な予防策といえるでしょう。慢性気管支炎の方は感染をきっかけに症状が急激に悪化するリスクがあるため、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種も積極的に検討してみてください。
①問診:いつからどのような症状があるかを医師がお伺いします。LINEの事前問診にご回答いただくと、よりスムーズに診療をご案内できます。
②身体診察:のどの状態やリンパ節の腫れを確認し、聴診器で胸の音を丁寧に聴取します。
③検査:必要に応じて胸部レントゲン撮影を実施します。コロナやインフルエンザの感染が疑われる場合は、抗原検査を追加することもあります。
④処方:ウイルスが原因の場合は抗ウイルス薬、細菌性の場合は抗菌薬(抗生剤)のほか、鎮咳薬、去痰薬や解熱剤を処方します。重症例では速やかに提携医療機関をご紹介します。
気管支炎は適切な治療で改善が見込める病気ですが、慢性化すると長引く咳につながることもあります。クリニックプラスでは24時間LINEから予約が可能で、平日は夜20時まで、土日祝日も毎日診療を行っています。咳や痰が気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。
※クリニックプラスではCT、気管支鏡検査、呼吸機能検査(スパイロメトリー)などの検査は行っておりません。必要時には検査が受けられる連携医療機関をご紹介させていただいております。
※胸部レントゲン検査など、実施可能な検査項目は医療機関によって異なります。詳しくは各院へお問い合わせください。