1型糖尿病
- 糖尿病外来
診療内容 糖尿病外来
健康診断で「血糖値が少し高め」と指摘されたことはありませんか。糖尿病とまではいかないけれど、血糖値が正常範囲を超えている状態を「境界型糖尿病(きょうかいがたとうにょうびょう)」といい、「糖尿病予備軍」とも呼ばれます。自覚症状がないため見過ごされがちですが、この段階で適切な対策をとれば、糖尿病への進行を防ぐことが十分に可能です。ここでは、境界型糖尿病の特徴や診断基準、糖尿病に移行させないための方法について解説します。
境界型糖尿病は、2型糖尿病の前段階にあたる状態です。糖尿病と診断される基準値には達していないものの、正常範囲よりも血糖値が高い「グレーゾーン」に位置しています。2型糖尿病は急に発症するのではなく、何年もかけて徐々に血糖値が上昇し、この境界型の期間を経て糖尿病へと移行していきます。厚生労働省の調査によれば、糖尿病予備軍に該当する方は国内に約1,370万人いると推計されており、決してまれな状態ではありません。
境界型糖尿病は2型糖尿病と同じメカニズムで起こります。加齢によるインスリン分泌能の低下に加え、食べすぎ、運動不足、肥満、ストレスなどの生活習慣の乱れが重なることで、インスリンが十分に働かなくなり、血糖値が上昇してきます。家族に糖尿病の方がいる場合は、遺伝的にもリスクが高まります。特に内臓脂肪型肥満(お腹まわりに脂肪がつくタイプ)は、インスリンの効きを悪くする大きな要因です。
境界型糖尿病の段階では、基本的に自覚症状はありません。しかし、症状がないからといって体に変化が起きていないわけではありません。すでにインスリンの分泌が低下し始めていたり、インスリンの効きが悪くなっていたりと、体内では糖尿病へ向かう変化が進行しています。
境界型糖尿病の状態が続くと、5〜10年のうちに糖尿病へ移行するケースが多いとされています。さらに注意すべき点として、動脈硬化(血管が硬く狭くなる変化)は、糖尿病の診断基準を満たす前の境界型の段階からすでに進行し始めることがわかっています。そのため、心筋梗塞や脳卒中といった心血管疾患のリスクが、この段階から高まります。「糖尿病ではないから大丈夫」と油断せず、早めの対処が肝心です。
境界型糖尿病は、以下の検査結果を組み合わせて診断されます。
以下の条件に当てはまる場合、境界型糖尿病と判定されます。
| 検査項目 | 境界型 | 糖尿病型 |
| 空腹時血糖 | 110〜125mg/dL | 126mg/dL以上 |
| OGTT 2時間値 | 140〜199mg/dL | 200mg/dL以上 |
| HbA1c | 6.5%未満 | 6.5%以上 |
(*75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)検査はクリニックプラスでは行っておりません、検査が必要と判断した場合は検査可能な医療機関をご紹介いたします。)
境界型糖尿病と指摘されたら、糖尿病への移行を防ぐ行動をできるだけ早く始めることが大切です。ひとたび糖尿病に進行してしまうと完治は難しいですが、境界型の段階であればすい臓の機能は回復できる可能性があります。
特別な食事制限は必要ありませんが、以下の点を意識することで血糖コントロールが改善します。
運動は血糖値を直接下げるだけでなく、筋肉量を維持・増加させることでインスリンの効きを改善します。1日30分程度のウォーキングが目安です。エレベーターより階段を使う、一駅分歩くなど、日常生活に運動を取り入れる工夫も効果的です。有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせると、より効果が高まるとされています。
内臓脂肪型肥満はインスリン抵抗性の大きな要因です。体重を3〜5%減らすだけでも血糖コントロールが改善することがわかっています。また、喫煙はインスリンの効きを悪くし、血糖値を上昇させるため、禁煙も重要な対策のひとつです。禁煙をきっかけに体重が増えてしまう方もいるため、食事量のコントロールと運動を意識しながら取り組みましょう。
生活習慣の改善だけでは血糖コントロールが十分にできない場合は、α-グルコシダーゼ阻害薬(アルファグルコシダーゼそがいやく)を使用することがあります。この薬は小腸での糖の吸収をゆるやかにし、食後の血糖値の急激な上昇を抑えることで、糖尿病への移行リスクを下げる効果が期待できます。使用については必ず主治医と相談してください。
境界型糖尿病は自覚症状がないため、つい放置してしまいがちです。しかし、この段階で適切に対処することが、将来の糖尿病発症と合併症を予防するもっとも効果的な方法です。健康診断で血糖値の異常を指摘された方は、ぜひ一度医療機関を受診してみてください。
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