診療内容 内科(一般/非感染症外来)

自律神経失調症

ストレスの多い現代社会では、頭痛やめまい、不眠といった不調に悩まされている方が少なくありません。病院で検査を受けても特に異常が見つからない場合、その原因として自律神経失調症が疑われることがあります。自律神経失調症は放置すると日常生活に大きな支障をきたすこともあるため、早めの受診と適切な対処が重要です。ここでは、自律神経失調症の仕組みから症状、検査・診断、治療法までをわかりやすく解説します。

自律神経失調症とは

自律神経の役割

自律神経は、私たちの意思とは関係なく24時間休みなく働き続け、体温や心拍数、血圧、消化機能、呼吸などを自動的にコントロールしている神経です。たとえば暑い日に汗をかいて体温を下げるのも、食事をすると胃腸が動き出すのも、すべて自律神経の働きによるものです。

自律神経には、活動時に優位になる交感神経と、リラックス時に優位になる副交感神経の2種類があります。この2つがシーソーのようにバランスよく切り替わることで、体の状態は一定に保たれています。

自律神経失調症の定義

自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経のバランスが乱れ、体のさまざまな機能がうまく調節できなくなった状態を指します。厳密には正式な疾患名というよりも、自律神経の不調に起因して多彩な症状が現れている状態を包括的に表した呼び方です。そのため、どのような症状がどの程度現れるかには個人差が非常に大きいのが特徴です。

自律神経失調症の原因

自律神経失調症は、単一の原因で発症するというよりも、複数の要因が重なり合うことで引き起こされるケースがほとんどです。主な原因として、以下のようなものが挙げられます。

  • 精神的ストレス: 職場の人間関係、家庭の悩み、環境の急激な変化などによる持続的な精神的負荷が自律神経のバランスを崩す大きな要因です
  • 生活習慣の乱れ: 夜更かしや昼夜逆転の生活、不規則な食事、運動不足、過度の飲酒や喫煙などが自律神経に負担をかけます
  • ホルモンバランスの変化: 更年期や思春期、妊娠・出産後などホルモン分泌が大きく変動する時期には自律神経が不安定になりやすくなります
  • 性格的な傾向: 几帳面で真面目、周囲に気を遣いやすい、完璧主義といった性格の方はストレスをためやすく、自律神経の不調を起こしやすいとされています
  • 気候・季節の変化: 季節の変わり目や気圧の変動も自律神経に影響を与える場合があります

これらの要因が複合的に作用し、自律神経のバランスが崩れると考えられています。

自律神経失調症の症状

自律神経は全身のあらゆる臓器・器官に関わっているため、バランスが乱れると非常に多岐にわたる症状が現れます。以下に代表的な症状を身体面と精神面に分けてご紹介します。

身体面の主な症状

  • 慢性的なだるさ・疲労感が抜けない
  • めまい・立ちくらみが頻繁に起こる
  • 頭痛(緊張型頭痛が多い)
  • 動悸・胸のドキドキ感・息苦しさ
  • 胃痛・吐き気・食欲不振
  • 便秘や下痢を繰り返す
  • 肩こり・腰痛・背中の張り
  • 手足の冷えやしびれ
  • 多汗・寝汗・のどの詰まり感

精神面の主な症状

  • 不眠・寝つきの悪さ・中途覚醒
  • 漠然とした不安感・焦燥感
  • イライラしやすい
  • 集中力や記憶力の低下
  • 気分の落ち込み・やる気が出ない

こうした症状が複数同時に現れたり、日によって症状の種類や程度が変わったりするのも自律神経失調症の特徴です。ただし、これらの症状は甲状腺疾患や貧血、心臓病など他の病気でも起こり得るため、自己判断は避け、必ず医療機関を受診して適切な検査を受けることが大切です。

自律神経失調症の検査・診断

何科を受診すべきか

自律神経失調症は症状が全身に及ぶため、何科を受診すればよいか迷う方も多いでしょう。まずは最もつらいと感じる症状に合わせて受診先を選ぶのがおすすめです。頭痛や動悸、胃腸の不調が中心であれば内科が適しています。肩こりや腰痛がつらい場合は整形外科、精神的な症状が強い場合は心療内科の受診も選択肢になります。

検査の流れ

自律神経失調症には、これだけで確定できるという特定の検査や明確な診断基準はありません。動悸がある場合は心電図検査、胃の不調が強い場合は血液検査や腹部超音波検査(エコー)など、それぞれの症状に応じた各種検査を行い、他に隠れた疾患がないかを一つひとつ確認していきます。

これらの検査で異常が認められない場合に、除外診断として自律神経失調症と診断されます。補助的に新起立試験(横になった状態から立ち上がったときの血圧や心拍数の変動を測定する検査)を実施し、自律神経の調節機能を直接的に評価することもあります。

自己判断の危険性

「たぶん自律神経のせいだろう」と自分で決めつけてしまうと、甲状腺機能異常症や貧血、不整脈、うつ病といった別の疾患を見落とすリスクがあります。自律神経失調症の症状に思い当たる方こそ、まずは検査を受けて他の病気がないことを確認しましょう。

自律神経失調症の治療法

生活習慣の改善

自律神経失調症の治療で最も基本となるのは、生活習慣の見直しです。毎日なるべく同じ時間に起床・就寝し、規則正しい食事を心がけることが自律神経を整える第一歩になります。また、ウォーキングやヨガ、ストレッチなどの軽い有酸素運動を習慣にすることで、副交感神経の働きが高まり、リラックスしやすい体質へと変わっていきます。朝日を浴びることも体内時計のリセットに効果的です。

ストレスマネジメント

自分に合ったリラックス方法を見つけ、日常的にストレスをため込まない工夫が大切です。趣味や好きなことに時間を使う、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる、深呼吸やマインドフルネスを取り入れるなど、気持ちを切り替える習慣を持つことが症状の緩和に役立ちます。すべてを完璧にこなそうとせず、適度に力を抜くことも心がけましょう。

薬物療法

生活改善だけでは症状が十分にコントロールできない場合には、症状に応じた薬が処方されます。不眠がつらい場合には睡眠導入剤、不安感が強い場合には抗不安薬が用いられることがあります。また、自律神経の調整に漢方薬が処方されるケースも少なくありません。薬はあくまで補助的な手段ですが、つらい症状を和らげることで「ストレス→症状悪化→さらなるストレス」という悪循環を断ち切る助けになります。症状が長引くこともありますので、焦らず定期的に通院しながら治療を続けることが大切です。

クリニックプラスでの診療の流れ

クリニックプラスでは、自律神経失調症が疑われる患者さまに対して、まずLINEの事前問診で症状を伺い、来院後は丁寧な問診と身体診察を行います。必要に応じて血液検査、心電図検査、超音波検査などを実施し、他の疾患が隠れていないかを総合的に評価します。自律神経失調症と判断された場合には、生活指導から薬物療法・漢方処方まで、患者さま一人ひとりの状態に合わせた治療プランをご提案いたします。症状がなかなか改善しないケースもありますので、しっかり良くなるまで継続的な通院をおすすめしています。

クリニックプラスは24時間LINEから予約が可能です。平日は夜20時まで、土日祝日も毎日診療しておりますので、お仕事帰りや休日にも無理なくお越しいただけます。つらい症状を我慢せず、まずはお気軽にご相談ください。

一覧へ戻る