風邪(かぜ)
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診療内容 内科(発熱 / 感染症外来)
虫垂炎(ちゅうすいえん)は、大腸の一部である虫垂に炎症が起きる病気で、一般的に「盲腸」と呼ばれることもあります。正式には「急性虫垂炎」といい、10代から20代の若い世代に多くみられますが、年齢や性別を問わず誰にでも発症する可能性がある病気です。初期にはへその周りに鈍い痛みが現れ、やがて右下腹部に痛みが移動するのが典型的な経過です。放置すると虫垂に穴が開き(穿孔)、腹膜炎という命に関わる状態に進行するおそれがあるため、早めの受診が非常に大切です。
虫垂とは、右の下腹部にある盲腸から下方に突出した、指のような形の小さな臓器です。虫垂の長さは個人差がありますが、通常6〜9cm程度で、大腸の一部分に分類されます。この虫垂に何らかの原因で炎症が起きた状態が虫垂炎です。
虫垂炎は外科的な腹部救急疾患として最も頻度が高い病気の一つであり、一生のうちに約7〜8%の人が経験するとされています。主な症状は腹痛、吐き気、発熱で、早期に適切な治療を受ければ経過は良好です。
虫垂炎の原因はすべてが解明されているわけではありませんが、以下のような要因が関与していると考えられています。
虫垂炎の主な症状は腹痛、吐き気、発熱です。症状は時間の経過とともに変化し、初期から放置した場合の進行まで段階的に悪化していきます。
虫垂炎の初期には、へその周りやみぞおちあたりに鈍い痛みや膨満感が生じます。この段階では「お腹の調子が悪い」「なんとなくお腹が痛い」という程度の漠然とした不快感であることが多く、特定の場所が痛むというよりはお腹全体に違和感が広がります。やがて吐き気や食欲の低下を伴うようになります。
その後、数時間〜半日程度かけて痛みが右下腹部に移動し、徐々に鋭い痛みへと変わっていきます。この痛みの移動は虫垂炎に特徴的な所見であり、医師が診断する際の重要な手がかりになります。
痛みを我慢して放置すると炎症が悪化し、38℃前後の発熱がみられるようになります。お腹を手で押した後に急に手を離すと強い痛みを感じる「反跳痛(はんちょうつう)」が出現するのも、炎症が進行したサインです。
さらに症状が進行すると、虫垂に穴が開く「穿孔(せんこう)」が起こり、腸内の細菌がお腹の中に漏れ出して腹膜炎を発症することがあります。腹膜炎になると腹部全体に激しい痛みが広がり、歩行や咳でも痛みが増強します。腹膜炎は命に関わる緊急性の高い状態ですので、このような症状がある場合はすぐに救急外来を受診してください。
虫垂炎の診断には、問診・身体診察に加えて以下の検査を組み合わせて行います。
CT検査は空腹時に行うのが望ましいため、虫垂炎が疑われる場合は食事を摂らずに受診することをおすすめします。また、身体診察では触診で虫垂炎に特徴的な圧痛点(マクバーニー点やランツ点)を確認します。
虫垂炎の治療は、症状の重さに応じて薬物療法と手術療法に大きく分かれます。
軽症の虫垂炎であれば、まず抗菌薬(抗生物質)を用いた薬物療法が選択されることがあります。点滴または内服の抗菌薬で感染をコントロールし、炎症の改善を図ります。ただし、症状が強い場合や、薬物療法で改善しない場合、あるいは再発を繰り返すような場合には、手術を検討する必要があります。
中等度以上の虫垂炎や、穿孔・腹膜炎の危険性がある場合には手術が行われます。手術方法は大きく2種類あります。
経過が良好であれば、術後1週間前後で退院できることが一般的です。場合によっては、抗菌薬で炎症をある程度落ち着かせてから手術を行う待機的手術が選択されることもあります。
虫垂炎は早期に適切な治療を開始すれば良好な経過をたどる病気ですが、放置すると重症化し、命に関わることもあります。お腹の痛みが続く場合や、痛みが右下腹部に移動してきた場合は、まず内科を受診しましょう。激しい腹痛や発熱を伴う場合は、速やかに救急外来を受診してください。
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