・口唇ヘルペスとは
唇やその周りに、痛みを伴う小さな赤い水ぶくれが1〜複数個できる病気です。
・口唇ヘルペスの原因は?
単純ヘルペスウイルス(HSV)というウイルスの感染が原因と言われています。HSVは多くの場合、子供の時に初めて感染しますが、無症状で経過することが多いです。しかし、HSVは1度感染すると、その後もずっと体内の神経節と呼ばれる部位に潜伏しており、風邪などで体力や免疫力が低下すると、ウイルスが再活性化して症状として現れるようになります。
・口唇ヘルペスの症状は?
唇やその周りに、痛みや軽いかゆみを伴う小さな赤い水ぶくれの発疹ができます。多くの場合は複数個の小さな水ぶくれが1箇所に寄せ集まるようにしてできます。唇周囲が最も多いですが、鼻の周りや頬、眼の周りにできることもあります。通常は1〜2週間で治りますが、再発することもあります。
・口唇ヘルペスの治療・対処法は?
まず、なるべく触らないようにしましょう。水ぶくれの中にはウイルスがたくさんいます。うっかり触って水ぶくれが破れてしまった場合、周りの人へのウイルス感染につながります。患部に触れた場合はよく手を洗い、清潔を保ちましょう。家庭内で感染する可能性もありますので、タオルなどは共用しないように心がけましょう。
治療法としては、抗ウイルス薬の外用薬または内服薬が用いられます。ウイルスを完全に排除することはできませんが、ウイルスの増殖を抑制し、症状を抑えることができます。また、体力の低下などが発症の原因になるので、十分に身体を休め、規則正しい生活を心がけることが予防につながります。
・口唇ヘルペスで来院された方の当院での診療の流れ(診察所要時間目安:5〜7分)
1. 問診・診察
皮膚疾患は見た目の診察と患者さんからのお話が診療のほとんどをしめます。事前問診でお答えいただいた内容に加えて、診断に必要な情報や所見を集めます。
2. 処方
診断がついたらお薬を処方します。塗るタイプのお薬と飲むタイプのお薬をうまく使い分けて処方いたします。