診療内容 予防接種

フルミスト

フルミストは、鼻にスプレーするだけでインフルエンザを予防できる経鼻弱毒生ワクチンです。注射が苦手なお子さまでも痛みなく接種でき、1回の接種で効果が長期間持続するのが大きな特徴です。2003年に米国で認可されて以降、世界中で広く使用されており、日本でも2023年に薬事承認を取得し、2024年10月から接種が可能になりました。ここでは、フルミストの効果やメリット、注意点、よくある質問まで詳しく解説します。

フルミストとは

フルミストは、季節性インフルエンザの発症および重症化を予防するための経鼻弱毒生インフルエンザワクチンです。左右の鼻腔にそれぞれ0.1mLずつ噴霧して接種します。米国食品医薬品局(FDA)や米国疾病予防管理センター(CDC)、米国小児科学会(AAP)から接種が推奨されており、2011年にはヨーロッパでも認可されました。日本では2023年3月に薬事承認され、2024年10月から接種が開始されています。

フルミストの基本情報

項目内容
ワクチンの種類経鼻弱毒生インフルエンザワクチン
接種対象2歳以上19歳未満
接種方法左右の鼻腔に各0.1mLを噴霧
接種回数1回(注射ワクチンは13歳未満で2回必要)
効果の発現接種後約2週間で効果が出て、約1年間持続
費用9,900円(税込)※自治体助成の対象になる場合あり

※フルミストは令和7年より多くの自治体で助成対象のワクチンに追加されました。クリニックプラスでも一部の院では助成の対象となります。詳細は各院の予防接種ページをご確認いただくか、各院までお問い合わせください。

フルミストのメリット

従来の皮下注射による不活化インフルエンザワクチンと比較して、フルミストには以下のようなメリットがあります。

  • 痛くない:注射ではなく鼻にスプレーするだけなので、注射が苦手なお子さまでも安心です。
  • 高い予防効果:特に2~7歳のお子さまで高い予防効果が報告されています。注射ワクチンでは誘導されにくい気道分泌型IgA抗体も産生されるため、実際にインフルエンザウイルスが侵入する鼻やのどの粘膜でしっかりと防御が働きます。
  • 効果が長期間持続:接種後約2週間で効果が出始め、流行シーズンを通して効果が期待できます。
  • 1回で完了:13歳未満の子どもは注射ワクチンだと原則2回接種が必要ですが、フルミストは原則1回の接種で済みます。

フルミストの副反応

フルミストのスプレー時に薬のにおいや痛みはほとんどないとされています。注射ワクチンのような接種部位の腫れや痛みがないのも特徴ですが、鼻腔内に投与するため、以下のような副反応が現れる場合があります。

  • 鼻水、鼻づまり
  • のどの痛み、口の中の違和感
  • 発熱、頭痛、倦怠感
  • 食欲低下

これらの症状は一般的に軽度で、数日以内に改善します。万が一、入院治療が必要なほどの重篤な副反応が生じた場合は、「医薬品副作用救済制度」の適用対象となります。

フルミストの接種に注意が必要な方

日本小児科学会の「経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの使用に関する考え方」では、以下に該当する方にはフルミストではなく、不活化インフルエンザワクチンの接種を推奨しています。

  • 喘息の診断を受けている方:気道の過敏性が高いため、弱毒生ワクチンが喘息発作を誘発するリスクがあります。
  • ゼラチンアレルギーのある方:フルミストには精製ゼラチンが含まれているため、アレルギー反応を起こす可能性があります。
  • 免疫不全状態の方:弱毒生ワクチンのため、免疫機能が低下している方には適していません。
  • 周囲に免疫不全の方がいる場合:ワクチンウイルスの水平伝播の可能性があるため、接種後1~2週間は免疫不全の方との密な接触を避ける必要があります。
  • 妊婦・授乳婦:妊娠可能年齢の方は接種前に約1か月の避妊期間を設け、接種後も約2か月間の避妊が必要です。授乳中の方は接種後1~2週間は子どもとの密な接触に注意が必要です。

フルミストに関するよくある質問

Q1. フルミストを接種した後、鼻をかんでも大丈夫ですか?

はい、問題ありません。薬液がすべて鼻から出てしまうわけではないため、接種後に鼻をかんでもワクチンの効果に大きな影響はありません。

Q2. ワクチンの効果はいつ頃から出ますか?

接種後約2週間で免疫が形成され始め、効果は約1年間持続するとされています。インフルエンザの流行シーズン前に接種を済ませるのが理想的です。

Q3. 接種後すぐにインフルエンザにかかったらどうすれば良いですか?

フルミスト接種から2週間以内にインフルエンザに罹患した場合、タミフルなどの抗インフルエンザ薬を服用するとフルミストの効果が低下する可能性があります。必ず接種した旨を医師に伝えてください。接種後2週間以上経過していれば抗体の形成が始まっていますが、罹患した場合は速やかに医療機関にご相談ください。

Q4. 注射のワクチンとどちらが効果的ですか?

フルミストは特に2~7歳のお子さまで注射ワクチンより高い予防効果が報告されています。ただし、流行するインフルエンザウイルスの型によってはその差が小さくなることもあり、常にフルミストが注射ワクチンより優れているとは限りません。いずれの場合も、注射ワクチンと同程度の効果は期待できます。

接種当日の注意事項

  • 接種当日は激しい運動を避けてください
  • 接種後30分程度は院内または近くで体調の変化がないか経過を見てください
  • 接種後1~2週間は、重度の免疫不全の方との密な接触を控えてください

クリニックプラスでのフルミスト接種

お子さまのインフルエンザ予防にフルミストの接種をご検討されている方は、ぜひクリニックプラスへお気軽にご相談ください。接種の可否についても医師が丁寧に確認いたしますので、喘息やアレルギーなどの基礎疾患がある場合でも安心してご来院いただけます。クリニックプラスは24時間LINEから予約が可能です。平日は夜20時まで、土日祝日も診察を行っておりますので、お忙しいご家庭でもスケジュールに合わせて接種を受けやすい体制を整えています。インフルエンザの流行シーズン前に、早めのご予約をおすすめいたします。

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