ふくらはぎや足の甲の血管が浮き出ていたり、ボコボコと瘤(こぶ、りゅう)のようにふくらんでいたりしていて、気になることはありませんか?このような症状がある場合、放っておいてよいのか治療が必要なのか迷うこともあると思います。
足の血管が浮き出たり瘤のようにふくらんだりする疾患にはどのようなものがあるのか、放置しても問題ないのかについて解説します。
足の血管が浮き出る、瘤のようにふくらむ疾患
足の血管が浮き出たり瘤のように膨らんだりする疾患には、次のようなものがあります。
- 下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)
下肢静脈瘤
足の静脈に瘤というコブのようなものができてふくらみ、血管が浮き出たり足がむくんだりする疾患を、下肢静脈瘤といいます。
下肢静脈瘤の原因は足の静脈弁の異常です。足を流れる血液は、静脈を通って心臓に戻ります。
静脈には、血液の逆流を防ぐための静脈弁がありますが、足の静脈弁が壊れることで血液循環が悪くなり、血液が静脈にたまって瘤ができてしまうのです。
下肢静脈瘤の症状には、足の血管が浮き出る、足がだるい、むくむ、つりやすくなる、皮膚が変色して色素沈着を起こす、湿疹やかゆみが出る、というようなものがあります。
治療には、弾性ストッキングの着用やレーザー治療、静脈に薬を注射する硬化療法、手術などがあり、静脈瘤の場所や静脈の太さなどをみて選択します。
症状がない場合は急いで治療をする必要はありませんが、症状が出ている場合や見た目が気になる場合には、医療機関を受診をして医師に相談するようにしてください。
気になる症状がある場合は、一度受診を
下肢静脈瘤が命に関わることはほとんどありませんが、下肢静脈瘤による湿疹や色素沈着などの皮膚症状は、進行すると潰瘍(かいよう)になりやすくなるので注意が必要です。
下肢静脈瘤は自然に治ることはないため、症状や見た目が気になる場合には悩まず受診することをおすすめします。