ワクチンを接種すると、「中和抗体」という抗体が体内に作られます。この中和抗体が生成されることで、ウイルスの働きを抑え、発症や重症化を防ぐことができます。ただし、ワクチンの効果には個人差があり、中にはこの中和抗体ができにくい方もいます。自分にどのくらい中和抗体が生成されているかは「中和抗体検査」で知ることができます。
中和抗体とは?
そもそも抗体とは、体内にウイルスが侵入してきたときに、ウイルスを除去しようとするために体内で生成される免疫グロブリンというタンパク質です。抗体は、感染がおこってからすぐに体内で作られるわけではなく、数日~数週間かかります。体内で生成される抗体にはいくつか種類があって、その中でもウイルスの感染力や活性を中和できる抗体を中和抗体と言います。
中和抗体検査はどんな方にオススメ?
中和抗体検査は、新型コロナウイルスの感染や重症化を防ぐ抗体を獲得しているかを知ることができる検査です。特に以下のような方々は中和抗体検査を受けるとよいでしょう。
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コロナに感染した事があり、中和抗体が生成されているか知りたい!
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ワクチン接種後に、ワクチンの効果がしっかり得られているか知りたい!
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ワクチンを接種する前に、中和抗体がどのくらいあるか知っておきたい!
中和抗体検査はいつ受ければいいの?
ワクチンの効果を評価する目的で検査を受けられる方は、ワクチン接種から2週間程度経過したタイミングで受けることを推奨しております。体内で中和抗体ができるまでにある程度時間を要するため、早くても1週間は経過していた方がよいでしょう。
中和抗体検査の流れは?
中和抗体検査は血液検査になります。当院ホームページから検査を受けたい日時の予約をお取りいただき、「新型コロナ」からご予約ください。
当日ご来院いただき、医師の診察の後、血液を採取してお帰りいただきます。
検査の結果は2~4日後に分かりますので、ご都合の良い時間で再度結果を聞きにいらしてください。
中和抗体価がどのくらいあれば安心ですか?
0.8U/ml以上で陽性になります。ただし、感染を防ぐためにはもっと高い抗体価が必要になります。体内でどれだけの抗体価があれば発症や重症化を予防するのに十分であるかというのは、まだ明らかではありませんが、中和抗体検査で、自分の体内に中和抗体がしっかり生成されていることが確認できれば、不安の多いコロナ禍でも少し安心して生活ができるようになるかもしれません。
中和抗体価があまり高くなかった場合は、どうすれば良いですか?
厚生労働省より、「ブースター接種」と呼ばれる新型コロナウイルスワクチンの3回目接種の承認が決定されました。今後医療従事者等から順次接種が始まるとのことですが、未だ具体的な期日は2021年10月時点では明確にされていません。
それまでは少しでもご自身の身体の免疫力をあげることも重要です。免疫力をあげるためには、適度な運動や十分な睡眠、身体を温める等様々あります。食事で得られるいくつかの栄養素は免疫を高める効果があると言われており、当院で行っている高濃度ビタミンC点滴は、最近の研究でコロナ患者の重症化を防ぐ可能性があるという報告もあります(Dengfeng Gao,et al. Aging. 2021. DOI:10.18632/aging.202557)。
⇨高濃度ビタミンC点滴の詳細はこちら
中和抗体検査はいくらでうけられますか?
当院では診察料なども含めて、8,800円(税込)で検査を受けることができます。