心房細動とは?自覚症状やリスク因子について解説

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下北沢院

心房細動という不整脈をご存じでしょうか?

よくある不整脈の1つですが、合併症も多く注意しなくてはなりません。最近では、検診だけでなく、スマートウォッチに指摘されて受診するという方も増えています。

今回は、心房細動がどのような病気なのか解説するとともに、リスクとなる因子や合併症についてもご紹介します。

心房細動とは

まずは、心房細動という病気がどのような原因で生じるのか、また、心房細動の種類について解説します。

心房細動の原因と自覚症状

心房細動は、心臓の「心房」という部位で異常な電気信号がいくつも発生し、心房がブルブルと細かく痙攣したような状態になったものです。

心房細動が起きると、心房がしっかりと収縮できません。すると、心房から心室、肺や全身へと続く血液の循環が滞ります。心房の中で血液の流れがよどんでしまい、血液がスムーズに循環しない状態が続くと、心臓の中で血栓(血の塊)ができやすくなります。心房細動によってできる血栓は比較的大きいため、脳の血管を詰まらせて、脳梗塞の発症につながる恐れがあります。

日本には約100万人の心房細動患者さんがいますが、まだ診断されていない人も含めると170万人ほどになるのではないかと考えられます。高齢化の影響もあり、今後も心房細動の患者数は増えていくでしょう。

心房細動が生じると、心臓の動きが不規則となり、脈が乱れます。そのため、以下のような症状を感じやすいです。

  • 動悸がする
  • 息切れがする
  • めまい、ふらつきを感じる
  • だるい

ただし、約40%の方はほとんど自覚症状を感じないともいわれています。症状と重症度には関連がありません。

心房細動の種類

心房細動は、その持続時間によって大きく3種類に分けられます。

①発作性心房細動

心房細動が発作的に生じて、1週間以内に自然とおさまるものを発作性心房細動とよびます。心房細動患者全体の46%を占めます。

②持続性心房細動

心房細動が生じたあと自然にはおさまらず、1週間以上持続するものを持続性心房細動とよびます。心房細動患者全体の7%ほどを占め、比較的少ない状態です。

③慢性心房細動

心房細動が常に生じていて、1年以上持続しているものは慢性心房細動とよびます。

心房細動患者全体の47%を占めます。

また、脈の速さで2種類に分類されます。

①頻脈性心房細動

心房細動によって、心臓の拍動が1分間におよそ100回以上となったものを頻脈性心房細動とよびます。

②徐脈性心房細動

心房細動があるものの、心臓の拍動が1分間におよそ50回未満となったものを徐脈性心房細動とよびます。心房細動に、別の異常が合併して生じることが多いです。

心房細動になりやすいリスク因子

心房細動をお持ちの方には、共通する因子がいくつかあります。ご自身の心がけで変えることのできるリスク因子については、見直してみるとよいでしょう。心房細動の発症や進展を予防することができます。

加齢

心房細動の患者数は60歳代から増えます。日本でおこなわれた調査によると、心房細動の罹患立は、60歳代で男性1.94%・女性0.42%、70歳代で男性3.44%・女性1.22%、80歳代で男性4.43%・女性2.19%でした。

女性と比較すると男性の方が心房細動を発症するリスクが高いです。加齢とともに頻度が高くなるため、高齢化のすすむ日本では今後も患者数が増加すると見込まれます。

心臓の疾患

心不全や心筋梗塞、僧帽弁狭窄症などの心臓弁膜症といった心臓の疾患があると、心房細動を起こしやすくなります。

アルコール、タバコ

週に7杯以上のアルコールを飲む方は、心房細動を起こすリスクが約2倍になるとわかっています。具体的には、毎日350ml以上のビールを飲む方は注意が必要です。アルコールを減らす・やめることで、不整脈の発生を抑えることができますので、できるだけ減らすようにしましょう。

また、タバコは心房細動を起こすリスクを約1.5倍に高めます。高血圧や心不全の発症にも関与し、総合的に心臓への負担を高めますので、タバコも減らす・禁煙するなど取り組めるとよいです。

遺伝的な要因

心房細動には、遺伝的な要因も関わっています。両親がどちらも心房細動を持たない場合に比べて、両親の片方が心房細動を持っていれば発症のリスクは1.8倍、両親ともに心房細動を持っていれば発症のリスクが3.2倍となります。

心房細動の合併症

次に、心房細動があることで生じやすい合併症をご紹介します。心房細動は、大きな病気のきっかけとなりやすいため、合併症予防のためにも治療が重要です。

脳梗塞

心房細動がある方では、ない方に比べて脳梗塞の発症リスクが約5倍と非常に高いです。また、ほかの原因による脳梗塞の場合と比べて、心房細動が原因の脳梗塞では、死亡や後遺症のリスクも高いことがわかっています。

認知症

脳梗塞に伴い、認知症を発症することがあります。脳梗塞によって詰まった血管より先の部分は、血流が途絶えてしまい、脳の機能が低下するのです。

心房細動のある方が脳梗塞を起こして認知症を発症するリスクは、心房細動のない方が脳梗塞を生じた場合の約3倍にもなります。

心不全

心房細動と心不全は、お互いに疾患を悪化させる要因です。

心房細動のある方は、約30%で心不全を合併することがわかっています。心不全の方が心房細動を発症すると、心臓の機能がさらに低下しやすくなり、心不全が悪化します。

心房細動の治療

心房細動の治療は、内服薬での合併症予防か、カテーテル治療での根本治療かの2種類があります。

内服薬での治療

内服薬の治療では、脳梗塞やそれに伴う認知症などの予防として、血液をサラサラにする「抗凝固薬」がメインです。脳梗塞になるリスクがあまり高くない場合は、抗凝固薬を使用せず経過を見る場合もあります。

高血圧や糖尿病、心不全など、心房細動を悪化させうる病気の治療も大切です。

カテーテル治療

カテーテル治療は、心房細動を「治す」ための治療です。

カテーテル治療は内服薬での治療と比べて効果が高いですが、1度だけでは再発することも多いです。複数回おこなうことで、再発率を下げることができます。発作性心房細動の場合、1回で8〜9割、複数回おこなえば95%ほどの確率で根治が見込めます。

クリニックプラスでの心房細動の診療の流れ

心房細動は進行するほど治療が難しくなるため、若くして心房細動を発症した方は早いうちのカテーテル治療がおすすめです。年齢・症状・進行度合い、そしてご本人の希望を総合的に判断して、カテーテル治療をおこなうかどうかご相談となります。

①問診

症状についてお話をききます。事前にLINE問診であらかじめお答えいただくと、診察がスムーズに行われます。この時点ですでに発作が起きているような状態の場合には、細かい問診を省略してすぐに検査に移行することもあります。

②身体診察

聴診器を用い、心臓の音や呼吸音に異常がないかを確認します。

③検査

心電図検査を行います。心電図検査にて、心房細動を認めないものの、心房細動を強く疑う症状のある方は、24時間心電図(ホルター心電図)の検査を勧めさせていただく場合もあります。心房細動の症状が出現してから長時間経過しているような場合には、心房内に血栓が形成されていないかを確認するために、心エコー検査を行う場合もあります。

④内服薬や点滴による治療

診察中に発作が起きているような場合には、点滴の抗不整脈薬にて加療を行う場合もあります。来院時発作が起きていない場合は、発作時に内服していただく薬を処方致します。

また、脳梗塞のリスクが高い方には、血液をさらさらにする薬による治療を開始します。

⑤専門病院への紹介

発症初期の心房細動の治療にはカテーテルアブレーションが有用です。カテーテルアブレーションの治療を多く行なっている大学病院や総合病院を紹介させていただきます。クリニックプラスは多くの大学病院や総合病院と連携をとっておりますので、速やかに紹介することが可能です。

突然心臓がドキドキするような場合には、心房細動を発症しているかもしれません。クリニックプラスでは循環器内科専門医による診療を、スピーディに受けることができます。また、事前LINE問診や、事前クレカ決済システムなど、テクノロジーを活用することで待ち時間を少しでも短くし、通院しやすい体制を整えています。ご心配な方はぜひ一度相談にいらしてください。

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