※クリニックプラスでは、生検やレーザー治療、外科的治療は提供しておりません。医師が必要と判断した場合には、他の医療機関を紹介させていただくことがありますので、あらかじめご了承ください。
歳を重ねるにつれてほくろが増えてくるのが気になる方、大きくなるほくろが気になる方、もいらっしゃるのではないでしょうか。
取らなくてはいけないほくろはどのようなものか、また、除去する場合はどのような方法があるかについて解説していきます。
ほくろ(黒子)とは
一般的なほくろ(黒子)は、医学的には母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)といい、皮膚良性腫瘍のひとつです。
母斑細胞の深さや大きさ、色素の量などにより、ほくろの形や形状・色などが異なっており、歳を重ねることでもほくろの数や、もともとあるほくろの大きさや色、硬さなどが変わってくることがあります。
生まれたときにはほくろがなかったのに、いつのまにできたのか?と疑問に思うこともあるかもしれません。
ほくろ(黒子)の原因
ほくろ(黒子)は、母斑細胞という細胞がかたまり状に増殖することで発生します。
ほくろには、生まれつきのものと、成長していく中でできるほくろがあります。
生まれつきのほくろの中には比較的大きいものもありますが、基本的にほくろは良性で、がん化することはありません。
しかし、頻度としてまれではあるものの、20cmを超える巨大先天性色素性母斑の中には、悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)、メラノーマへと発展するものがあるため注意が必要です。
遺伝的な要因についてははっきりとはしていませんが、ほくろが多い親を持つ子どもは、ほくろができやすい傾向があるといわれています。
ほくろ(黒子)の症状
ほくろにも色々なタイプ・症状があります。
ほくろの種類
医学的には母斑細胞母斑と呼ばれるものが一般的なほくろですが、次のような一般的なほくろとは異なった見た目のものもあります。
- 先天性色素性(せんてんせいしきそせい)母斑…生まれつきある大きなほくろ
- 爪甲線条(そうこうせんじょう)母斑…爪の根元にほくろができると、爪に黒い縦線が入る
- サットン母斑…ほくろの周囲が白く抜けたもの
- 青色(せいしょく)母斑…真皮の中でメラニン細胞が増殖しているため、青黒く見えてレーザーが効きにくい
こんなほくろに注意
ほくろと鑑別しなくてはいけない皮膚がんの中でも、代表的なものが悪性黒色腫(メラノーマ)です。
悪性黒色腫をチェックするためのポイントとしていわれているのが、「ABCDE」の5つです。
これらのポイントにあてはまるほくろを見た場合には、悪性黒色腫の可能性を考えて、早めに皮膚科を受診するようにしましょう。
A (Asynmmetry):左右非対称、いびつな形
B (Border):輪郭がはっきりしない
C (Color):黒や茶色など色がまちまち
D (Diameter):直径6mm以上の大きさ
E (Evolving):最近大きくなった、広がる、形や色などが変化する
ほくろ(黒子)の検査
ほくろが悪性のものかを見極めるのに行う検査について解説します。
ダーモスコピー
一般的なほくろががん化することはまれですが、それを見極めるための検査としてダーモスコピーが挙げられます。
特殊な虫眼鏡のようなダーモスコープという器機を用いて、詳しく皮膚の病変を観察します。
皮膚がんの可能性があるのかなどを、皮膚を傷つけることなく調べることができます。
生検 ※クリニックプラスでは行っておりません。
細胞の一部を切り取って、顕微鏡で観察する病理組織検査です。
ダーモスコピーで良性なのか悪性なのか区別がつかないケースなどで、実際に細胞を見ることで確定診断を行います。
ほくろ(黒子)を除去する
気になるほくろを取ろうと思った場合、どのような方法があるのかをみていきます。
レーザー ※クリニックプラスでは行っておりません。
明らかに良性のもので、比較的小さなほくろの場合にはレーザーが用いられます。
傷も少なく済みますが、一度で取り切るのが難しく、再発する可能性もある方法です。
自費診察となり、現在当院では行っておりません。
メス切除縫合 ※クリニックプラスでは行っておりません。
少しでも皮膚がんが疑われたり、痛みやかゆみなど症状があったりする場合には、細胞を詳しく検査するためにもほくろを切除する場合があります。
局所麻酔をした上で、ほくろをメスで切り取り、皮膚をきれいに縫い合わせます。
ほくろを1つ取るのに15分程度、いくつかまとめてほくろを除去することもでき、保険適用の治療です。
日常生活で気をつけること
ほくろが増えることが気になる方は、日頃からのケアも大切です。
日焼け対策
紫外線は、ほくろやほくろと間違えやすいシミを増やすリスクとなります。
日焼けをしないように日焼け止めや日傘、服装などに気をつけるようにしてください。
いじらないこと
ほくろが気になって触ると細胞への刺激となり、ほくろが大きくなってしまうかもしれません。
ほくろの除去は病院で
ほくろによって適した除去の方法があります。
再発しにくい方法、痕が目立ちにくい方法、など適切な治療を選択します。
また、悪性腫瘍の可能性などを見極めるためには、医療機関での正しい診断が大切といえるでしょう。
クリニックプラスでのほくろの診療の流れ
①問診・診察
症状などの病歴について話を聞き、丁寧に診察を行います。
LINEの事前問診にお答えいただくと、診療がスムーズに行われます。
皮膚疾患の診断は視診が重要ですので、患部の診察を医師が丁寧に行っていきます。
②検査
ダーモスコープを用いて、患部を詳細に観察します。
③治療
レーザー治療や外科的切除が必要な時は、専門病院へ紹介することもあります。
当院は、多くの専門医療機関と連携をとっていますので、スムーズに紹介することが可能です。
ほくろはごくありふれた疾患です。
お悩みの方は、医療機関を受診することで解決するかもしれません。
クリニックプラスは、平日は20時まで、土日祝日も毎日診療しています。是非一度ご相談にいらしてください。